(以下の文章は、素人の皆さんがDIYとして一般的なホームセンターなどで手に入れることができる、米松やスプルース、ヒノキ材などを対象として書きました。
本職の方がウッドデッキやベンチに使っている、熱帯産の木材であれば、耐久性はぐんと強くなります。しかし、ひどく硬くて重たいそれらの木材を、素人の方が扱うのはなかなかたいへんだと思います。)
この写真は客注仕事でお引き受けしたウッドデッキの修理の写真です。デッキの表面の木もひどく痛んでいましたが、床下の柱までがすっかり腐っています。
そしてこの写真は、ぼくが自宅の庭に作った「ひよけやぐら」の、数年後の姿です。
柱を立てた場所だけは、隣家にさえぎられて、年中日があたらない場所でしたから、数年のうちに柱がどんどん腐ってきました。そこで、柱の部分を単管パイプで組立て直しました。その時の木の様子です。
そしてさらに数年後には、上に渡した長い桟木もだんだんと腐ってきました。
自分の年齢を考えると、この先、脚立に乗ってこまめに木材の交換などの手入れをし続けるのは、ムリだなあと判断して、アルミ材に交換しました。
軒下で雨から守られている場所にだけ、今現在もわずかに木材の部分が残っています。
高温多湿で梅雨もある日本では、屋外の木工製品というのは、腐食から逃れることはできません。
屋外の木製品を作る時は、 数年経ったら折にふれて、修理を行なわなくてはならない。そしてその修理はずっと続けなければならないということを、目のあたりにした経験でした。
そして、設計の段階で、なるべく腐りにくい構造や作り方を工夫したほうが良いことも。
そういった経験をした後で、自宅に風通しのよいウッドデッキを、つくりました。